いずれにせよ、会談後ホワイトハウスは、公式サイトに「ドナルド・J・トランプ大統領はすべてのアメリカ国民の利益のために日米同盟を強化している」と題するファクトシートを公開し、首脳会談の成果を讃えた。それは日本市場へのアクセス改善や投資によって米国労働者のために成果を上げることや、重要鉱物に関するサプライチェーンの強化、宇宙や科学におけるパートナーシップの推進などが謳われていた。防衛協力強化も盛り込まれていたが、イランの紛争に関する具体的なものは含まれていなかった。
今後も息は抜けない
他の友好国が協力要請に応じてくれないという米国自体が孤立しているという状況も有利に働いたであろう。ただ、イラン攻撃の勃発と米中首脳会談の延期という突発事態が生じた割にはうまく乗り切ったと言えるのではないだろうか。
米メディアの反応も高市首相の行動に理解を示すものが多かった。もちろん、リベラル系メディアの中には、「おべっか」「へつらい」と言った表現を使い批判的なところもあったが、多くの主要メディアは、予測不可能な大統領に対して国益を必死に守ろうとする現実的アプローチであると理解を示していた。
ただ、事態は刻々と変化している。イランは日本船のホルムズ海峡通過を認める用意があると打診している。トランプは中東からの撤退や増派といった相反する発言を繰り返す。米国や国際社会に多くを依存している日本は今後も息が抜けない所以である。
