そもそもトランプ大統領は前年2回の首脳会談で李氏を繰り返し持ち上げ、ホワイトハウスへの再訪を促していた。その個人的な信頼が、節目ごとの対話として根づきつつある。同盟の軸が米国にある点は、政権が代わっても揺らいでいない。
発足から1年、李政権は日米双方との関係を、当初の予想に反して安定的に運んできた。専門家の最近の評価でも、実利を重んじる外交・安保には高い点が付く。ただ、その同じ評価は、構造改革の遅れという宿題も突きつけている。
安東で見せた和やかさを、実質的な成果へどうつなげるか。2年目に問われるのは、その「中身」だろう。
米軍がカタログから韓国ドローンを購入
米韓同盟が、新たに「ドローン同盟」という顔を加えようとしている。韓米の国防当局は5月15日、ソウルで「ドローン・対ドローン協力および市場参加に関する協力意向書」を交わした。韓国側は国防人工知能企画局長と、米国側の陸軍省防衛産業輸出協力副次官補がそれぞれ署名した。
合意の柱は二つある。一つは共同サプライチェーンの構築で、米国防総省が年内の稼働を目指すドローン・対ドローンのオンライン取引プラットフォームに韓国製品を登録すること。米軍が無人機を従来の煩雑な調達手続きを経ずに「カタログから選ぶ」ように買える仕組みで、韓国側にとっては巨大な米国市場への入口となりうる。
もう一つは標準化協力で、まず小型ドローン用バッテリーの共通規格づくりから着手し、情報交換と共同研究を重ねて認証体系まで広げる構想だ。
背景には、ウクライナ戦争で安価な無人機が戦況を左右した現実がある。米軍は小型攻撃ドローンの大量取得を進める一方、その迎撃にも追われ、調達速度を上げるためのオンライン市場を相次いで整えつつある。
韓国もまた、22年の北朝鮮無人機による領空侵入を機にドローン作戦司令部を新設し、近年は「50万人のドローン戦士」育成を掲げて無人機戦力の拡充を急いできた。供給国を志向する韓国と、調達網の拡大を急ぐ米国の利害が、ここで交わった格好だ。
ただし、意向書はその名のとおり法的拘束力を持つ協定ではなく、協力の方向性を示す文書にとどまる。プラットフォームへの実際の登録も共通規格の合意も、これから設ける実務協議体の交渉次第だ。
韓国製ドローンがどこまで米軍の調達網に食い込めるかは、価格と性能、そして安全保障上の認証という現実的な関門を越えられるかにかかっている。
