デジタル時代の経営・安全保障学
あらゆる情報がインターネットでつながるデジタル社会。さまざまな情報は、ビジネスにも国家戦略にも活用される時代になった。一方で、管理を誤ればビジネスはもちろん我々の生活すら危機にさらされる。世界や日本の最新事例を見ながら、デジタル社会全盛時代の経営や安全保障に必要な視点を提示していく。(metamorworks/gettyimages)
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2024/04/23 山崎文明
著名人の名前や写真を広告に使用し、投資などに勧誘する「なりすまし詐欺」で、ZOZOの創業者の前澤友作氏が米国のMeta社を告訴するとしている。こうした訴訟は他国でもすでに行われている。Meta社の主張はどうなのか。「利用規約」から探ってみ…
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2024/04/09 山崎文明
LINEヤフーは、23年10月に起きた個人情報流出について、再発防止策などをまとめた報告書を提出した。大株主の韓国IT大手「NAVER」との資本関係見直しを働きかけていく。情報漏洩を繰り返す企業体質は改善することができるのか。
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2024/04/08 山崎文明
世界では、ソフトウェアを製造した人たちでも気づいていない「欠陥」を見付け出すハッキング大会が開かれている。日本でも度々行われているが、主催者側が事前に用意したすでに知られている欠陥を利用するもので、脆弱性を見つけ出せた例はほとんどない。
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2024/03/05 山崎文明
シーア派イスラム主義政党で武装組織であるヒズボラの事務総長ナスララ氏がイスラエルによる盗聴へ警戒を呼び掛けた。イスラエルはあらゆる通信情報をハッキングし、遠隔操作もできる。収集と分析にAIも活用されており、その技術は日本にも脅威と言える。
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2024/02/26 山崎文明
上海に拠点をおくiSoon社の大量の内部情報が、オンラインでソースコードを共有管理する開発プラットフォーム「GitHub」に掲載された。中国政府御用達のハッキングサービスを提供する会社で、その情報から中国の諜報活動の一端が見えてくる。
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2024年台湾総統選とデジタル影響工作(下)
2024/02/08 川口貴久2024年台湾総統選挙・立法委員選挙に関する大量の偽情報や中国の干渉に関わらず、台湾社会の高いレジリエンスが証明された。その要因はどこにあるのか。
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2024年台湾総統選とデジタル影響工作(上)
2024/02/06 川口貴久台湾で総統選挙および立法委員選挙の結果は、中国にとって「最悪」ではないにせよ、「最良」でもなかった。中国は明らかに反頼清徳・反民進党の立場で台湾選挙に干渉していた。デジタル影響工作は、台湾の選挙情勢や政治的争点にあわせて展開された。
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2024/01/22 長島 純
ウクライナ戦争は、スターリンクをはじめとする商用衛星がウクライナの抗戦に大きな役割を果たすなど、安全保障における宇宙の安全保障環境の大きな変化が明らかになった。宇宙が「聖域」だった米ソ冷戦期とは違い、宇宙衛星への攻撃は現実の脅威となってい…
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サイバー攻撃対処をめぐる諸課題(後)
2024/01/18 住田和明2022年末の「国家安全保障戦略」で、能動的サイバー防御(ACD)の導入を謳うなど、日本はサイバー安全保障において大きな一歩を踏み出した。しかし、依然として、国が主導して解決・整理しなければならない課題が数多く残っている。
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サイバー攻撃対処をめぐる諸課題(前)
2024/01/17 住田和明サイバー空間をめぐる安全保障環境は、厳しさを増す一方だ。ウクライナ戦争ではロシアがNATO諸国をもターゲットとした激しい攻撃を実施し、それに対しウクライナは西側諸国の官民と連携し対抗するといった、新しい様相が生じた。では台湾有事では、どの…
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2023/12/26 山崎文明
セキュリティ・クリアランス制度(適性評価)制度」の概要が明らかになったと報じている。23年2月から議論がなされているが、24年度の年度通常国会に法案を提出することにこだわり、実効性のない制度になってしまわないか懸念が拭えない。
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2023/12/25 大澤 淳
国家レベルが関与する深刻なサイバー攻撃が増加するなど、サイバー空間の安全保障環境は悪化の一途をたどっている。そのような中、日本が導入を目指しているのが、防御一辺倒ではなく反撃も行う「能動的サイバー防御(ACD)」だ。
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2023/12/05 山崎文明
LINEヤフーが利用者情報を含む個人情報40万件が流出したと発表した。2021年にも業務委託先の中国の関連会社の従業員が国内の個人情報データにアクセス可能な状態だった。LINEはすでに日本の通信インフラと言え、安全管理措置の徹底が求められ…
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2023/11/15 山崎文明
日本を代表する総合通信機器メーカーの富士通グループで、情報漏えいやシステムトラブルが相次いでいる。同社に限った話ではなく、日本企業がソフトウエアの開発を中国に委託し続け検修能力までも失いつつあるとみられ、危険な状況にあるといえる。
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2023/11/10 小宮山功一朗
ウクライナ戦争では、サイバー攻撃による被害も少なくない。その中には農業関連のシステムなど、軍事目標とは考えづらいシステムも多く含まれる。ますます重要になるサイバー空間の安定を確保するために、紛争の被害を限定することは可能だろうか。
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2023/11/09 山崎文明
イスラエルによるハマスのテロに対する報復がますますエスカレートしている。ハマスによる大規模攻撃の実態を示す情報も明らかになりつつあり、報復が報復を呼ぶ火種がくすぶる。世界からは1日も早い停戦を求められている。
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2023/10/30 山崎文明
イスラエル軍のガザ地区への地上侵攻が事実上開始された。敵の位置を知ることは、戦闘教義の基本で、地下トンネルの正確な地図を作ることは、イスラエルの諜報員にとっての急務の課題である。
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2023/10/18 山崎文明
ハマスがガザ地区境界でイスラエルに対し、奇襲攻撃を仕掛けた。イスラエル側は事前に攻撃を察知することができなかった。そこにはハマスの現代の裏をかく作戦があった。ハクティビストも参加した情報戦も展開されている。
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2023/10/14 山崎文明
英国のタブロイド紙「デイリーメール」が、中国の原子力潜水艦が中国軍の仕掛けた障害物に衝突する事故を起こし、乗組員全員が死亡したと伝えている。大手メディアも報じているが、一部ではフェイクニュースとの指摘も出ている。真偽のほどはどうだろうか。
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2023/09/04 山岡裕明
サイバーセキュリティの重要性が企業にも高まっているものの、充てるべき人的・金銭的リソースに限りがある。効果的かつ現実的なセキュリティ対策を講ずるためには何が必要か。サイバー攻撃の傾向を踏まえた重点的対策を検討してみたい。
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