補講 北朝鮮入門
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2022/10/11 礒﨑敦仁,澤田克己
北朝鮮が建国74周年を前に、核の先制使用を認める新たな核ドクトリンを提示した。対米抑止のための開発だという従来の姿勢から大きく方向転換し、米韓による「斬首作戦」などに警告を発したことになる。
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2021/10/07 礒﨑敦仁,澤田克己
新型ミサイル開発に再び拍車をかけている北朝鮮が、韓国に対して柔軟な姿勢をアピールしている。残り任期が7カ月しかない文在寅大統領の足元を見て、取り込みを図ろうというのだろう。場合によっては「金正恩訪韓」のカードもちらつかせるかもしれない。
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北朝鮮の東京五輪不参加の背景を考える
2021/04/09 礒﨑敦仁,澤田克己北朝鮮が、東京オリンピックへの不参加を決めた。核問題をめぐる米国や日韓両国への揺さぶりという見方もあるようだが、そこまで大きな政治的意味があるのかは疑問だ。
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2021/01/25 礒﨑敦仁,澤田克己
北朝鮮の金正恩国務委員長は、バイデン米大統領の就任式を苦々しい思いで見ただろう。トップダウンでの交渉を好んだトランプ氏に比べ、実務的なスタイルを好むバイデンは手ごわい交渉相手だ。そうした認識を反映したのが、第8回朝鮮労働党大会であった。
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2020/10/16 礒﨑敦仁,澤田克己
朝鮮労働党創建75周年閲兵式が開催された。午前0時からの開催という世界的にも例のない時間帯に行われ、軍事パレードで新型ICBMが登場するなど注目すべき点が多い。一方、新型ミサイルの発射実験は行われず、金正恩は演説でも米国への直接言及を避け…
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2020/06/29 礒﨑敦仁,澤田克己
金正恩国務委員長の妹である金与正・朝鮮労働党第1副部長の台頭が著しい。韓国や日本では「後継者に決まったのではないか」という報道もされた。ただし、『労働新聞』などを慎重に検討するなら、少なくとも現時点では過大評価だと言わざるをえない。
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2020/06/17 礒﨑敦仁,澤田克己
北朝鮮が開城工業団地内にある南北共同連絡事務所を爆破した。北朝鮮との対話を重視する韓国の文在寅政権にとっては、南北和解の象徴といえる建物だった。北朝鮮はさらに強硬な措置を示唆しており、文在寅政権への揺さぶりは続きそうだ。
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2020/04/25 礒﨑敦仁,澤田克己
北朝鮮の金正恩国務委員長が手術を受けて重篤な状態にあるという報道が世界を駆け巡った。「重篤説」のような情報が出回った時に、いかに検証すべきかという視座を提供したい。
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2020/04/21 礒﨑敦仁,澤田克己
北朝鮮は国営メディアを通じて一貫して新型コロナウイルスは「わが国に入ってきていない」と主張している。実際のところ、どうなのか。すべて国営である北朝鮮メディアの報道を通じて、北朝鮮が新型コロナとどう向き合っているのかを見てみたい。
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2020/01/06 礒﨑敦仁,澤田克己
今年の北朝鮮は元日から小さなサプライズを演出した。金正恩国務委員長による恒例の「新年の辞」演説が行われなかったのだ。その代わり、1月1日の朝鮮労働党機関紙『労働新聞』は昨年末に開かれた党中央委員会全員会議(総会)の内容を詳細に報じた。
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太永浩著『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』
2019/08/14 澤田克己韓国に亡命した北朝鮮の元駐英公使、太永浩氏の手記『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』がベストセラーとなっている。自らの体験と伝聞が混じっている部分があり、一部つじつまの合わない記述もあるが、注意深く読むと北朝鮮の一端を垣間見られる。
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『北朝鮮と観光』礒﨑敦仁・慶應義塾大学准教授インタビュー
2019/08/08 澤田克己北朝鮮といっても、完全な閉鎖社会ではなく、観光政策が存在する。私たちが見落としがちな観点から北朝鮮の姿を見るという意欲的な取り組みが、礒﨑敦仁・慶應義塾大学准教授の新刊『北朝鮮と観光』だ。
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着々と進む金正恩の基盤固め
2019/07/23 礒﨑敦仁,澤田克己北朝鮮の金正恩国務委員長の権力基盤をより強固なものにする作業といえるのだろう。4月に「修正補充」された憲法の内容が7月に入って判明した。これまでも小幅な改正は繰り返されてきたが、今回はとりわけ重要な改正と言えそうだ。
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2回目の米朝首脳会談を振り返る(後編)
2019/03/14 礒﨑敦仁,澤田克己物別れに終わった2回目の米朝首脳会談だが、交渉が破綻したわけではない。トランプ米大統領は会談後の記者会見で交渉が「進行中」であることを強調し、金正恩国務委員長との関係について「互いに気に入っているし、良い関係を築いている」と述べた。
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2回目の米朝首脳会談を振り返る(前編)
2019/03/11 礒﨑敦仁,澤田克己率直に言って、トランプ米大統領と金正恩国務委員長による2回目の首脳会談の結果は想定外のものだった。もちろん完全な破綻であれば「ありえる」結果ではあったけれど、会談は決裂するが交渉自体は破綻していない、という状況はとうてい考えが及ばないもの…
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2019/01/04 礒﨑敦仁,澤田克己
2019年元日、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員長による「新年の辞」が発表された。大きなサプライズはなかったものの、金正恩委員長が米朝交渉への意欲を示したことが注目される。
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2018/08/09 礒﨑敦仁,澤田克己
これから数十年に亘って権力を維持しようとする金正恩委員長には、単なる「時間稼ぎ」をするような余裕はないはずである。非核化へ向けた「それなりの覚悟」を持って対米交渉に当たっていると考えられるのだが、それが現実のものとなるかは米国側の対応次第…
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期待値との落差に惑わされない評価が必要に
2018/06/19 礒﨑敦仁,澤田克己6月12日にシンガポールで行われた史上初の米朝首脳会談は、事前の期待値が高まっていただけに肩透かしを食らったかのような感じがあった。一部には「茶番劇」と断じる議論も見られるが、中身に立ち入って考えてみれば評価すべき点も少なくない。日本の安…
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2018/05/29 礒﨑敦仁,澤田克己
米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長は、世界でもっとも理解しがたいと考えられている政治指導者だろう。史上初の米朝首脳会談まで1カ月を切ってから、中止だ、いや開催だと世界中を騒がせた。
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南北首脳会談から読む北朝鮮の戦略
2018/05/04 礒﨑敦仁,澤田克己金正恩委員長は今回の南北首脳会談で大きな経済的成果を得ていない。それなのに文在寅大統領が望む「平和」に関する項目に同意した。それは、これから「実利」を得られる状況になっていくと考えているからではないか。
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