ニュースから学ぶ人口学

2022年2月9日

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鬼頭宏 (きとう・ひろし)

上智大学名誉教授

1947年生まれ。専攻は日本経済史、歴史人口学。上智大学経済学部教授、静岡県立大学学長を経て、現職。『人口から読む日本の歴史』(講談社)、『2100年、人口3分の1の日本』(メディアファクトリー)、『愛と希望の「人口学講義」』(ウェッジ)など著書多数。

 元旦の新聞各紙は、毎年、総務省発表の干支人口を掲載する。今年は、寅年生まれが全体で1025万人、最多は1974年生まれの198万人と伝えられた。一番若い2010年生まれ(12歳)は106万人である。成人の日が近いこともあって、20歳となる成人人口についても示されている。今年の新成人は120万人で過去最少という。

(west/gettyimages)

 4月1日に改正民法が施行され、成人年齢が20歳から18歳へと引き下げられる。20年10月1日現在の18歳人口は117万人程度、17歳人口は113万人程度だから、新たに成人を迎える人口は、年々、少なくなる傾向にある。

 ピークは団塊世代の1949年生まれが20歳になった69年(245万人)で、次は第2次ベビーブーム世代が成人になった94年(207万人)だった。その後は減少傾向が続いている(図1)。これに対して、65歳人口は一貫して増加している。第2次ベビーブーム世代が高齢者になる2040年頃までは増加し続けるだろう。

出生数減少が母親世代減少を生む悪循環

 干支人口の減少も、成人人口の減少も、少子化の結果である。10月1日現在の0歳人口は第2次ベビーブーム期の1973年(209万人)をピークに減少を続けてきた。2020年には85万人を下回っている。

 昨年の0歳人口はコロナ禍の影響が大きいとの理由でまだ発表されていないが、朝日新聞は独自推計によって、80万5000人程度と発表している。2020年84万835人から、一段と出生減が加速したことになる。

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