2024年5月20日(月)

都市vs地方 

2023年7月6日

 人手不足が深刻だ。コロナ禍では医療従事者や介護職員ら「エッセンシャルワーカー」が取り沙汰され、最近では需要が高まる観光事業者や飲食店などのサービス業で見受けられている。しかし、人手不足は昨日今日の話ではない。その経緯を紐解くとともに、原因を探っていきたい。

(tadamichi/gettyimages)

地殻変動は2010年代から

 求職者1人当たりの求人倍率を有効求人倍率といい、1を超えると求人数が求職者数を上回り、この数値が大きいほど人手不足が深刻なことを示す。図1をみるとわかるように、人手不足が目立ってきたのは2010年代の半ばころからである。

出所:厚生労働省「一般職業紹介状況」、内閣府から筆者作成。新規学卒者を除きパートタイムを含む 写真を拡大

 有効求人倍率は元々景気動向指数の一致系列で、求人と求職が均衡する1.0を軸に、景気後退期に下降し、回復期には上昇する形で変動してきた。こうした循環運動とは別の、例えれば地殻変動のような動きがあったのが2010年代だ。この頃に何が起きていたのか。

 手掛かりは団塊世代である。1947年から49年までに生まれた団塊世代は2012年から14年に65歳となった。引退年齢は人それぞれだが、就業者数の動向をみると60代後半が一応の目安のようだ。

 就業者層のボリュームゾーンだった団塊世代のリタイアがこのころ相次いだが、団塊世代が抜けた穴を若い世代で埋めきれなかった。これが今に至る人手不足問題の要因の1つだ。


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