TBS日曜劇場『御上先生』(21時から)は、文部科学省から私立高校・隣徳学院に派遣されてきた、キャリア官僚の御上孝(みかみ・たかし)役の松坂桃李が3年2組の担任、副担任の是枝文香役に吉岡里帆を配して、29人の生徒が演じる群像劇である。
ドラマは、部活の報道部長を務める神崎拓斗(奥平大兼)が暴いて、手作りの新聞に仕上げた、教師・冴島悠子(常盤貴子)の不倫事件と、悠子が学院を辞職、離婚後に悠子の娘・真山弓弦(堀田真由)が国家公務員採用試験の会場で犯した、受験生・渋谷友介(沢村玲)を刺殺した事件を縦糸として、サスペンスが展開していく。
そして、文部科学省での不祥事の責任を取らされる形で、教育現場の現状を把握してくるように命じられた、御上(松坂)がなぜ隣徳学院に赴任したのか、その謎も絡み合ってドラマは進んでいる。
学園ドラマの魅力
さらに、オーディションによって選ばれた生徒役たちの群像の中に将来、いや現在も映像界を担っている俳優も多い。本作の見どころのひとつである。
過去の学園モノの名作と比べるとき、学園ドラマの「金字塔」として振り返えられる作品となるのではないだろうか。
学園ドラマの過去の映像作品のなかでは、『告白』(2010年、中島哲也監督)は、中学校教師役の松たか子の娘が学校のプールでおぼれ死んだ事件をめぐるサスペンスである。生徒たちの群像の中心には橋本愛がいる。セリフはなかったが、のん(能年玲奈)の姿も。Netflixで今秋のseason3の放映が決まっている『今際の国のアリス』で、元警察の鑑識係で仲間と力を合わせる、三吉彩花もいた。
『ソロモンの偽証』(2015年、成島出監督)は、中学校を舞台にして同級生の屋上からの転落死の真相を探ろうとする、生徒の群像劇である。ヒロインを演じた藤野涼子はいまや舞台女優としても活躍している。板垣瑞生や清水尋也、石井杏奈、富田望生らはいま、ドラマや映画に欠かせない俳優陣である。