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2023/04/19 佐藤俊介
ウクライナ危機で先鋭化した米国とロシアの対立が、冷戦期を彷彿とさせる様相を呈している。プーチン政権は苦境の理由を米国に押し付けて、国民の目を外に向けるほかはない。危機の長期化が確実視されるなか、対立は悪化の一途をたどることが確実だ。
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2023/03/28 佐藤俊介
中国の習近平国家主席が3月20日から3日間、ロシアを訪問した。その内容から鮮明に浮かび上がったのは、ロシアが米国への対決姿勢を強める中国の〝手駒〟に成り下がった実態だ。
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2023/03/07 佐藤俊介
ロシアのプーチン大統領が発表した「年次教書」は、その雄弁なレトリックとは裏腹に、ロシア指導部が終わりの見えないウクライナ侵攻をどう正当化するかに苦慮している様子が強く伺えるものだった。
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2023/02/21 佐藤俊介
ロシアによるウクライナ侵略が開始から1年が経つ中、プーチン大統領は戦死した兵士を賛美するかのような発言を繰り返す。残されたロシア国民は狂気的ともいえる指導層の方針に付き従うしかない生活を余儀なくされている。
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2023/01/24 佐藤俊介
ロシアのウクライナ侵攻から間もなく1年となる中、ロシア軍を取り巻く状況が混迷の度を増している。昨秋以降、東部戦線でも目立った戦果を出せず、ロシア国内では私兵集団を率いる強硬派が台頭して軍への批判を平然と行う状況に陥っている。
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2023/01/05 佐藤俊介
ロシアによるウクライナ侵攻は、両国が落としどころのない泥沼に足を踏み入れつつある。しかし24年にはロシア、ウクライナに加え、ウクライナの最大の支援国である米国でも大統領選挙が予定されており、事態が一気に流動化する可能性も否定できない。
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2022/12/21 佐藤俊介
ロシア軍による民間電力インフラへの攻撃で、未曽有のエネルギー危機に陥るウクライナだが、国民の士気は高く、非道な攻撃に激しい怒りを募らせている。攻める側のロシアには焦燥感も浮かび上がりつつある。
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2022/10/17 佐藤俊介
ロシアによる侵略を受けるウクライナ経済が回復への糸口を見いだせないままでいる。ウクライナ軍との戦闘で劣勢に立つロシア軍が、電力施設など民間の経済インフラへの攻撃に軸足を移し、さらなる損失が確実視されているためだ。
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2022/09/26 佐藤俊介
ロシアのプーチン政権が発令した予備役30万人を対象にした動員令が、同国社会に激しい混乱と分断を引き起こしている。隣国との国境では、脱出を図るロシア人の車が列をなし、人々はインターネット上で、夫や子供が動員を免れる方法を必死に探している。
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2022/08/02 佐藤俊介
ウクライナのゼレンスキー大統領が自国の治安機関の腐敗根絶に苦心している。ソ連国家保安委員会の流れをくむ強大な権力を持ち、幹部の多くはモスクワのエリート治安機関校出身。ロシアによる影響を排除するのは容易ではない。
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2022/07/19 佐藤俊介
対ロシア経済制裁網の〝ほころび〟が鮮明になりつつある。最大の懸念は、ロシアの輸出総額の45%を占める石油分野で、第三国が大量に輸入したロシア産原油を精製し、原産地が分からない形での再輸出が疑われている。
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2022/07/04 佐藤俊介
ソ連崩壊後にロシアを苦しめた出生率の低下と人口減少が、再び深刻化しようとしている。新型コロナ禍で昨年、ソ連崩壊後で最悪の年間100万人以上が減少。ウクライナ侵略の長期化による経済の落ち込みが社会不安を高め女性の出産を抑制すると予想される。
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2022/06/20 佐藤俊介
欧米諸国から厳しい経済制裁を受けるロシアで、撤退した外資系企業の模倣サービスや商品がはびこりつつある。ロシア政府は欧米企業の商標不正コピーを容認し、撤退した外資の資産接収も辞さないが、外資と同レベルの商品やサービスとなる保証はない。
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2022/05/17 佐藤俊介
ウクライナに侵攻したロシアからの頭脳流出が止まらない。侵攻の懸念が高まっていた年初から数百万人が脱出した可能性も指摘されている。プーチン大統領は彼らに「裏切者」「ハエ」などと侮蔑の言葉を投げつけるが、ロシアの国力を低下させるのは必至だ。
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2022/05/02 佐藤俊介
経済制裁により暴落したロシア通貨ルーブルが急回復している。プーチン大統領は「制裁は失敗した」と豪語するが、無理やり上昇が〝演出〟されているのが実態だ。ロシア経済はソ連崩壊以後で最悪レベルのGDP落ち込みや失業者急増が見込まれている。
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2022/03/30 佐藤俊介
ロシア軍によるウクライナ侵略は依然として続き、占領地域を広げている。西側諸国は第三次世界大戦につながりかねないとして、直接的な軍事介入は行っていないが、ロシアへの経済制裁は、真綿で首を締めるようにロシアを窒息させつつある。
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