2022年10月7日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年8月2日

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 現に、ロシアと交渉の結果得られた合意は、すぐに破られることが、7月23日にも明らかになった。前日の7月22日、ロシアとウクライナは、国連事務総長とトルコの大統領の仲介のもと、ウクライナの穀物輸出の再開に合意した。その合意には、輸出で使用する港湾施設等に攻撃しないことも含まれていたが、7月23日、ロシアはウクライナのオデ―サ港を砲撃したのである。

西側は支援の強化を急げ

 スタノヴァヤの論説に描かれているプーチンの計画は、全て順調に進んでいるように見えるが、今後にあり得る西側の軍事支援の強化と西側の経済制裁の効果の浸透を忘却したものである――この論説も「遅かれ早かれプーチンは現実に直面するであろう」と筆者自身の観察を覆すようなことを書いている。

 ウクライナを西側に押しやったりスウェーデンとフィンランドを北大西洋条約機構(NATO)に加盟させることになったり、ロシアはウクライナ侵攻で戦略的失敗を犯したなどと言う気休めの議論は排除して、プーチンの自信に穴を開けるべく、西側はウクライナ支援の強化を急ぐ必要がある。バイデン政権はより多くの砲を提供すること、より長距離の射程の砲を提供することを検討すべきであろう。

  
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