2023年2月2日(木)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2022年12月4日

»著者プロフィール
著者
閉じる

片野 歩 (かたの・あゆむ)

水産会社社員

東京生まれ。早稲田大学卒。2015年水産物の持続可能性(サスティナビリティー)を議論する国際会議シーフードサミットで日本人初の最優秀賞を政策提言(Advocacy)部門で受賞。1990年より、最前線で北欧を主体とした水産物の買付業務に携わる。特に世界第2位の輸出国として成長を続けているノルウェーには、20年以上、毎年訪問を続け、日本の水産業との違いを目の当たりにしてきた。著書に『日本の水産資源管理』(慶應義塾大学出版会) 『日本の漁業が崩壊する本当の理由』『魚はどこに消えた?』(ともにウェッジ)、『日本の水産業は復活できる!』(日本経済新聞出版社)、「ノルウェーの水産資源管理改革」(八田達夫・髙田眞著、『日本の農林水産業』<日本経済新聞出版社>所収)。

 2022年11月、世界の人口が80億人に達するという報道がありました。日本は人口減少に悩んでいます。しかし世界全体では、人口増加が続き、30年には85億人に達することが予想されています。

(筆者撮影)

 人口が増えれば、必要な食糧が増えます。その中の水産物の未来について、データに基づいて解説します。

 下の表は国連食糧農業機関(FAO)による水産物の年間消費量と1人当たりの年間消費量と、世界人口推移で必要な供給量を試算した表です。

 20年の1人当たりの年間消費量である20.2キログラムで計算したとしても、30年と比べると1500万トンも多い供給量が必要となります。1500万トンという数字は、2020年の数字で日本421万トン(生産量世界第10位)+米国470万トン(同7位)+ロシア537万トン(同6位)の3カ国全量(1428万トン)に値する莫大な数字なのです。

 さらに30年には世界の1人当たり水産物の年間消費量が21.5キログラムに増加するという見通し(FAO)もあり、その場合はさらに約900万トンもの供給量が必要になる計算になります。


新着記事

»もっと見る