2025年4月4日(金)

田部康喜のTV読本

2025年3月2日

 脚本家に出演を要請されたとき、喜んで応じるのはまず天才・宮藤官九郎とバカリズムではないだろうか。そのバカリズムが手がけた作品はOLをはじめ、女性心理を描きながらセリフのかけあいが微妙な笑いのツボを突いてくる。

バカリズム脚本のドラマ『ホットスポット』(公式ホームページより、以下同)

 ドラマを観る立場からいえば、作品の脚本家から視聴意欲を呼び起こす代表的なふたりともいえるだろう。

連ドラ初主演の市川実日子と実力派女優陣

 バカリズム脚本の『ホットスポット』(日本テレビ、日曜よる10時半から)は、山梨県側の富士山を間近に望む街を舞台にして物語が展開する。ビジネスホテル「レイクホテル 浅ノ湖」のフロント業務を中心として働いている、遠藤清美(市川実日子)がヒロイン。彼女はシングルマザーで中学2年生の娘を育てている。

 市川実日子は、映画『めがね』(2007年、荻上直子監督)で離島の民宿を舞台にして、けだるい中にユーモアを感じる作品のなかで、高校の生物教師を演じている。『シン・ゴジラ』(2016年、庵野秀明総監督)の環境庁の官僚。再放送中の朝のテレビ小説『カムカムエヴリバディ』(2022年)のヒロイン・るい(深津絵里)と友人になる野田一子役など、不思議な魅力を持った女優である。

 本作が連続ドラマの初の主役。中堅の女優としてキャリアを積み重ねてきたことから意外の感がある。バカリズム作品のテイストにはぴったりではある。

 ビジネスホテルの同僚の磯村由美役に夏帆、沢田えり役に坂井真紀。さらに、清美(市川)の幼馴染で中学校時代の後輩の小学校教師・中村葉月役に鈴木杏、同級生だった看護師の日比野美波役に平岩紙、岡田綾乃役に木南晴夏……。映像界で活躍している女優陣が集っている。

 ヒロイン清美(市川)と同僚、彼女と幼友達との会話が絡み合いながら小さな事件が折り重なって、コミカルなドラマは進行している。


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