未来を拓く貧困対策
令和時代になっても、貧困世帯はなくならず、新型コロナウイルスによる新たな影響も出始めている。貧困対策に未来はあるのか。現場の動きから解決策を探っていく。
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メディアは生活保護をどう報じてきたか③
2024/10/28 大山典宏生活保護の報道は、福祉事務所と利用者のいずれかを“悪者”に見立て、徹底的に叩くことで留飲を下げる「生活保護バッシング」の形式をとってきた。しかし、近年、地域ジャーナリズムにおいて「新しい生活保護報道」萌芽がみられる。
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メディアは生活保護をどう報じてきたか②
2024/10/24 大山典宏2000年初頭の豊かであるとされてきた日本に貧困が静かに広がりつつある現実を描いた報道は、2009年の「年越し派遣村」の報道で頂点を迎える。しかし、その動きは長くは続かず、新たな「生活保護バッシング」の時代を迎える。
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2024/10/18 大山典宏
生活保護利用世帯は、物価高騰などを背景に申請数は4年連続増加、165万世帯を超える。再び生活保護に注目が集まっている。「福祉事務所バッシング」と「利用者バッシング」の両極を揺れ動くメディア。過去20年の歴史を振り返ってみよう。
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2024/08/30 大山典宏
少子化対策を推進するために創設された「子ども・子育て支援金制度」は、国民負担やサービス内容の議論が先行し、制度の抱える特徴が十分に理解されていない。その特徴は、安定財源の確保と不合理な制度設計という二つの側面から説明することができる。
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2024/07/09 大山典宏
大津市で保護司をしていた男性が担当する保護観察対象者に殺害されたとされる事件により、「保護司の制度に問題があったのではないか」「関係者は不安を感じている」といった報道がなされ、その上で対策が提案されている。その結果、何が起きるのか。
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2024/07/08 大山典宏
大津市で保護司の男性が殺害された。殺人の疑いで逮捕されたのは、男性が担当する保護観察対象者であった。事件を受け、「罪を犯した人と夜間に自宅で面接」という状況に戸惑いの声も聞かれる。知られざる保護司の活動実態に迫る。
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2024/05/10 大山典宏
ヤングケアラー、生活保護、教育虐待、学国籍の子ども、精神障害、引きこもり……。深刻な社会問題を扱った児童文学『むこう岸』が実写ドラマ化された。貧困問題において、日本ではどのような制度が使えるのか。社会保障制度の研究者が解説する。
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2024/04/12 大山典宏
社会保障費は私たちの生活に身近な存在であるにも関わらず、学校教育でほとんど学ぶ機会がない。貧しすぎる社会保障教育をどうアップデートすればいいのか。『15歳の社会保障』(日本評論社)の著者へのインタビューを通じて考える。
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2023/12/26 大山典宏
『精選 生活保護運用実例集』という本をご存じだろうか。生活保護というニッチな分野で、1000頁に迫る辞書並みの分厚さで3740円という高額な実用書が発刊から順調に販売を伸ばし、増刷が決まった。なぜ売れるのか。秘密に迫る。
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2023/12/08 大山典宏
政府は子ども3人以上の世帯に対し、所得制限なしに大学、専門学校等の授業料を免除する方針を固めた。「不公平すぎる」「納得いかない」と反発の声があふれる一方、同時に発表された理工農学系への無償化に批判の声をほとんど聞かない。なぜなのか?
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2023/12/05 大山典宏
国が生活保護費を引き下げたことをめぐる裁判で、名古屋高裁は1審判決を取り消した。判決は生活保護費減額を取り消した上で、国に1人1万円の慰謝料を払うように命じた。厚生労働相に「重大な過失」としたのは初。裁判は新たなステージに移行した。
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2023/10/31 大山典宏
10月号掲載の(前編)では、一筋縄ではいかないヤングケアラー支援の現実を提示した。状況を打破するには福祉政策にとどまらない視点が不可欠だ。(後編)では解決の糸口を探る。
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2023/10/26 大山典宏
埼玉県議会で、子どもだけの外出や留守番を放置による虐待とする内容が、「ワンオペ育児をわかっていない」と批判を浴びた。県議会は取り下げを表明したが、児童虐待対応の視点からみていくと「本当にトンデモ条例なのか?」という疑問も浮かんでくる。
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2023/10/17 大山典宏
ヤングケアラーの支援には美しい理念だけでは語れない現実がある。日々、現場と向き合う実践者の語りから解決のヒントを2号にわたり探っていく。
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2023/07/12 大山典宏
厚生労働省から『国民生活基礎調査』の最新値が公表された。21年の相対的貧困率は15.4%。OECDが公表する各国の貧困率の最新値でみると、先進国最悪となった。日本は貧困大国になろうとしている。
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2023/03/17 大山典宏
日本の奨学金制度は、投資効果を重視するあまり、低所得者層と中間層の分断を産んでいる。複雑な制度設計で学生も明るい将来を描くことができない。課題解決のために筆者が提案するのは、大学生等を対象にした疑似的なベーシックインカムの導入である。
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2023/03/10 大山典宏
厚生労働省の最新調査では、母子世帯と父子世帯の子どもの大学等進学率に10ポイント近い差がある。「男親はだらしないから」と判断するのは早計だ。背景には、世帯収入で受けられる恩恵に差がある奨学金の盲点がある。
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2023/03/06 大山典宏
卒業式シーズンも近づいた。大学に進学する学生の2人に1人が奨学金を利用する時代、親世代の常識では対応できない多様化が進んでいる。新制度の最新動向を踏まえ、奨学金の意義を検証する。
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ケースワーカーや社会保険労務士の必要な寄り添い方
2023/01/15 大山典宏2022 年 3 月時点でも 1773 万件が未解明となっている「消えた年金」問題。それを取り戻す具体的なノウハウと、事業にかける現場の思いを見ていくと、ケースワーカーや社会保険労務士としてのあるべき姿も見えてくる。
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4000 万円が認定される可能性も
2023/01/14 大山典宏誰のものかわからない年金記録存在した「消えた年金」問題は、いまだ3 件に 1 件は誰の年金なのかがわかっていない。調査の結果、年金の支給漏れが判明して 4000 万円が認定される可能性も。難題に挑戦する社会保険労務士の活動を追った。
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