2024年11月22日(金)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2022年4月23日

中国に高値で輸出される乾燥国産ナマコ(筆者撮影)

 

 青森県大間での水揚げ量の誤魔化しによるクロマグロの「横流し」、熊本県での長年にわたるアサリの産地偽装、暴力団の資金源と見られているナマコの密漁逮捕といった報道。この他にもワカメの産地偽装、シラスウナギの密漁など次々と違反が出て来ています。

アワビも大間のクロマグロも、トレーサビリティを確保し、不正なものでないことが証明できているのか?(筆者撮影、一部加工を加えております)

「サカナとヤクザ」の世界が現実に起こっている

 2018年に出版されて注目を集めた『サカナとヤクザ』(鈴木智彦著、小学館)では、「築地で密漁アワビは売っているんですか?」「ああ、売られているよ」「密漁物は横流しから転じて、ヨコモノと呼ばれる。正規のナマコがここまで高値になっているのは、ヨコモノの購入を前提に価格が決まるからという」。といった不正の場面がたびたび出て来ます。

 上の表をご覧ください。ナマコ、アワビ、シラスウナギ(養殖用)といった高級商材に関して20年の漁業法改正により、罰金が3000万円以下(下表)と強化されています。しかしながら、クロマグロやアサリを始め、まだまだ他の水産物では規制が緩いのが現実です。違反して儲かる金額に比べて罰金も罰則も甘ければ、不正は減りにくいのではないでしょうか?


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