2024年5月4日(土)

WEDGE REPORT

2016年5月30日

 上田さんは古賀さんの誘いに共鳴し、2014年の1月のドライブモード立ち上げに加わった。現在はスマホにダウンロードできるアプリの開発に注力している。このアプリを使えば、ナビ機能はもちろんのこと、音楽再生や自動車の中で安全に電話やメッセージをやり取りすることもできる。

今のカーナビは古すぎる

スマホをクルマに接続し、ドライブモードのアプリを立ち上げるだけで使用できる (撮影:生津勝隆)
(撮影:生津勝隆)

 「ガソリンの残量が少なくなってきたら、近隣のガソリンスタンドが自動的にナビに表示される機能」や、「走行中、近くにある飲食店の広告やクーポンの表示」といったことも将来的な機能として視野に入れているという。現在はアンドロイド版のみのリリースだが、iPhone向けのリリースも視野に入れている。

(撮影:生津勝隆)

 すでに投資は、第2ステージに進んでおり、200万ドル(約2億2000万円)を調達している。「いまのカーナビは古すぎる」「顧客が望むものをつくる」と意気込む古賀さんと上田さんらが今後どのような製品をつくっていくか、注目だ。

 ホンダだけでなく、デトロイトに本社を置く米国自動車メーカーの雄・GM(ゼネラルモーターズ)も今年に入ってから、シリコンバレーのベンチャー3社に対して立て続けに投資、買収を行うなど、確実に自動車産業とベンチャーの距離が縮まっている。5月25日には、トヨタ自動車とライドシェアのパイオニアであるUberが戦略的提携を発表した。大手とベンチャーの融合で発生する新たなエネルギーが、今後クルマをどのように進化させていくのか、楽しみだ。

現在発売中のWedge6月号では、「自動車産業が壊れる日」と題して、米国の自動運転開発や次世代カーシェアなどについて、現地ルポを行い特集しています。
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  ・米国総力取材 IT企業が先行する自動運転 崩れる自動車業界の力関係
  ・自動車メーカーは置き去り Googleが目指す完全自動運転
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◆Wedge2016年6月号より

 

 


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