「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2016年7月27日

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岸 裕司 (きし・ゆうじ)

秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

 いっぽう、学力世界一と話題になったフィンランドは、なんとすべての校種の学校の教育費が無償なんです。そのキモは、リカレント教育。リカレント(recurrent)は、反復・循環・回帰の意味です。高校や大学の修了後に勤めても、自分の必要に応じて仕事をやめて関心のある職業学校や大学院などに入り直して学び、ふたたび仕事に就くことを繰り返すなどの、生涯にわたって自己を高める教育システムです。そんな教育政策を実現した国がフィンランドや北欧には多いのです。

 スウェーデンの経済学者のG.レーンの提唱したすべての人の学ぶ権利としての生涯学習の概念で、1970年のOECDの教育政策会議で取上げられて先進各国で研究と実践が進められています。日本も生涯学習の理念が2006年改定の教育基本法第3条に規定されましたが、すべての市民が無償で受けられるリカレント教育制度にまではいたっていませんね。その点でも政治の貧困を感じますね。

政治への不安で貯蓄する?!

 ということは、フィンランドや北欧の国は当然税金も高くなりますよね。だから、消費税がものすご~く高いのです。でも市民は貯金をほとんどしていません。なぜでしょうか。将来の不安がないから貯金をしなくていいんです。消費税も、リカレント教育制度もそうですが使う目的をハッキリさせたうえで有権者が納得して上げてきた歴史だからです。

 たとえば、交通事故で入院し下半身が不随になり車いす生活が余儀なくなるとわかると、入院中に自宅の玄関前の階段に行政がスロープを無償で取り付けておいてくれるんですって。たとえば、首しか動かすことができない独居のおばあちゃんには、毎日介助者がやってきて好きな服に着替えさせてくれて、ダンスにも車いすで連れ出してくれるんですって。たとえば、シングルマザー・ファアザーの権利もその子どももすべての権利は同じなんですって。

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