定年バックパッカー海外放浪記

2015年9月2日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

山あれば登り、海あれば泳ぎ、人に会えば語る

 バーリでは日中はとにかくハイキングをして山があれば登り、美しいビーチがあれば泳ぐという生活をした。例えば4月29日の行動は下記のとおり:

 朝食後午前10時ビーチを散歩。同じ宿で食事時しばしばテーブルが一緒になるカザフスタンから来た70過ぎくらいと思しきご婦人と遭遇。彼女は英語を殆ど解せず彼女の出自は不詳であるが立ち振る舞いがとても優雅であり、私は密かに「カザフの謎の老貴婦人」と命名していた。しかしビーチでの水着姿はなかなか艶めかしくいささか当惑。未だ艶然たる色香であった。

 さらに漁港のほうに足を運ぶと昼前であるが居酒屋で二人の漁師のお兄さんが酒を飲みながらゲームをしていた。昨夜漁に出て今朝戻ってきたとのこと。二人とも腕や肩にカッコいい刺青をして赤銅色に日焼けしたマッチョマンである。ゲームに負けるとウーゾというウオッカのような地元の蒸留酒をショットグラスでキュッと飲む。グリーク・バックギャモンというゲームらしい。陽気で頼もしい連中でこちらまで楽しくなってしまう。

陽気なバーリの漁師

 午後は村の反対側の断崖までハイキング。静かな小さなビーチを発見。よく見ると遠くで数人の家族連れが遊んでいた。波と風の音以外に何も聞こえず、人間社会から断絶されたような感覚。ただただ碧い海と純白の砂浜だけの透明な世界。泳いでみると水は冷たかったが、それがむしろ爽やかに感じた。背泳ぎで沖に向かっていたら魚眼レンズで見るように周囲の景色が見えた。

 夕食後はバーリの村の黄昏時の写真を撮ろうと防波堤の灯台まで散歩。灯台の近くまで来ると二人の少女が防波堤に座ってなにやら楽しそうにおしゃべりしている。この時間のガールズトークと云えばメインテーマは洋の東西を問わず「男の子」である。

 地元の女子高生とのことで私が「女子高生がこんな時間まで遊んでいてはダメだよ。日本では女子高生は七時には家に帰ることになっている。君たちはボーイフレンドの話をしていたんだろう?」とからかうとキャーキャーと大笑い。

地元の女子高生

 およそ、このような一日であった。4月8日にロードス島上陸以来三週間を経て、地中海島巡りの旅における自分のスタイルが次第に出来上がってきた。それが『山あれば登り、海あれば泳ぎ、人に会えば語る』である。

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