Washington Files
長年に渡りワシントンに駐在してきた読売新聞の元アメリカ総局長の筆者が、ワシントンで何が報じられ、関心が持たれているのか解説する。(写真クレジット:iStock.com/flySnow/Purestock)
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2020/01/27 斎藤 彰
米政治史上3人目となるトランプ大統領に対する弾劾裁判は21日、上院本会議での審理を開始したが、ウクライナをめぐる新たな疑惑と違法行為が報じられる一方、ホワイトハウスと与党共和党が結託した早期幕引きの動きが目立っている。
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限界が露呈したアメリカの「小さな政府」信仰
2020/01/20 斎藤 彰「小さな政府」を標榜してきたはずのトランプ共和党政権下で、財政赤字が拡大の一途をたどっている。社会保障など国民の社会サービス向上要求が高まるにつれて、「ビッグガバメント」やむなしとする“新保守主義”論議も党内で活発化してきた。
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2020/01/14 斎藤 彰
トランプ大統領命令によるスレイマニ・イラン軍司令官殺害は、北朝鮮・金正恩体制にも大きな衝撃を与えた。米専門家の間では、結果として、対米関係への影響のみにとどまらず、北朝鮮、イラン両国が核協力強化も含めた本格的核開発に乗り出す懸念も指摘され…
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2020/01/08 斎藤 彰
イラン革命防衛隊「コッズ部隊」のスレイマニ軍司令官殺害は、その影響や戦略的展望をまったく無視したトランプ大統領個人の衝動的判断によるものだった。しかし、そのつけは今後の米イラン関係、さらには中東全域の戦略展開に重くのしかかってくる恐れがあ…
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2020/01/06 斎藤 彰
戦後、自由主義経済を謳歌してきたアメリカが、じわじわと左傾化しつつある。トランプ政権下で加速したとの見方もある。右寄り体質を鮮明にしてきた共和党は果たして、11月の大統領選と議会選挙で有権者の心をつなぎとめることができるのかー。
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2019/12/23 斎藤 彰
トランプ大統領弾劾―その背景には、再選めざす来年選挙での保守派グループによる“仕打ち”も覚悟の上で「アメリカ民主主義」擁護を重視、果敢に弾劾支持票を投じた議員たちのきわだった行動があった。
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2019/12/16 斎藤 彰
ウクライナ疑惑をめぐるトランプ大統領弾劾で引き金役となった「内部告発者」は一体、何者か?身元はすでに割れていながらも、ホワイトハウスもあえて名前を公表しようとしない。その背景にあるものは―。
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2019/12/09 斎藤 彰
連邦議会とホワイトハウスが真っ向から対立する厄介な二つの問題めぐり、最高裁が厳しい局面に立たされている。その最終判断次第では、トランプ大統領の政治生命をも脅かしかねず、米国民の関心も高まりつつある。
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2019/12/02 斎藤 彰
トランプ政権が先月4日、気候変動への国際的取り決め「パリ協定」からの離脱を国連に正式通告したことを受け、地球温暖化対策への真剣な取り組みを支持してきた米産業界が困惑と反発の度を深めている。
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2019/11/25 斎藤 彰
米大統領のウクライナ疑惑をめぐる下院公聴会は21日でいったん終了した。トランプ政権にとって極めて不利な政府関係者の重要証言があいついだ結果、共和党陣営は、今後「弾劾訴追」は不可避と判断、早くも上院での「弾劾裁判」に臨む作戦についてホワイト…
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2019/11/18 斎藤 彰
トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる公聴会が13日、米下院で正式にスタートした。全米向けにTV実況中継を通じ行われる今後の公聴会の真価は、来年大統領選控え与野党がいかに自陣の主張をアピールし、有権者の支持獲得につなげられるかにかかってい…
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2019/11/11 斎藤 彰
来年11月の米大統領選に向け、米国内でSNSによる政治広告掲載の是非問題が波紋を広げている。大手業者間でも、「表現の自由」か虚偽広告規制かをめぐり、大論争に発展してきた。
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2019/11/05 斎藤 彰
トランプ政権発足以来、米議会は内政外交のほとんどあらゆる問題めぐり、与野党間で激しい対立を繰り返してきた。例外は、中国に対する対抗姿勢だ。野党民主党は、対中貿易問題のみならず、安全保障面でも政府の方針を基本的に容認し続けている。米中関係は…
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2019/10/28 斎藤 彰
ウクライナ疑惑をめぐる米下院の弾劾調査が加速するにつれて、トランプ大統領の下に一枚岩の結束を誇ってきた共和党内に綻びが出始めている。上院でも一部に造反の動きが出てきた。
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2019/10/21 斎藤 彰
トランプ大統領の常軌を逸した発言や行動が繰り返されるにつれて、アメリカの精神分析医や専門家たちの間で、その「症状」診断や大統領執務上の「適否」をめぐる真剣な論議が高まっている。来年大統領選挙に向けて、さらに国民的関心が広がる可能性もある。
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2019/10/15 斎藤 彰
「北は核放棄しない」―米大統領補佐官解任後、初めて北朝鮮の核問題の核心に触れたジョン・ボルトン氏の発言が大きな波紋を広げている。金正恩最高指導者との個人的関係に重きを置く“トランプ外交”を一刀両断切り捨てたかたちだ。
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2019/10/07 斎藤 彰
ロシア疑惑追及で二の足を踏んでいた米民主党が、あらたに急浮上した“ウクライナ・ゲート”問題をきっかけに、ついにトランプ大統領の弾劾訴追に向けた本格審議に乗り出した。その成否は来年大統領選を控え、有権者の支持がどこまで得られるかにかかってい…
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2019/09/30 斎藤 彰
環境保護運動の最先端を行く人口最大州カリフォルニアが、トランプ政権がつぎつぎに打ち出してきた産業最優先主義に徹底抗戦を続け、来年大統領選に向けてその攻防に注目が集まっている。
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2019/09/24 斎藤 彰
本来鎮痛薬として処方されてきた麻薬性オピオイドopioidがアメリカ中に蔓延、その濫用による死者数が初めて交通事故死を上回り1日平均130人以上という深刻な社会問題となっている。そしてその背景にあるのが、日常生活上の肩こり、腰痛などの訴え…
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2019/09/17 斎藤 彰
トランプ政権発足以来、アメリカの国際的威信と信頼の低下が目立っている。外交・安全保障から貿易・通商そして環境保護にいたるまで、次々に打ち出されてきた破天荒ともいえる政策推進が世界を揺さぶり続けてきたことが主たる原因だ。だが、大統領の言動と…
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