世界潮流を読む 岡崎研究所論評集
世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。
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2025/07/29 岡崎研究所中国・ロシア・北朝鮮の権威主義枢軸国は、イラン戦争でイランをほとんど支援しなかった。相互協力の限界が露呈したのは確かだが、自身の国益の優先順位に従い協力度合いを決めており、過小評価してはいけない。
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2025/07/28 岡崎研究所100 万人と推定される数の死傷者にかかわらず、プーチンは戦場における優位性は拡大していると信じている。彼にとって、この戦争は彼の生き残りの鍵となる終わりのないプロジェクトとなっている。トランプ大統領はこれに対処する必要が出てきている。
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2025/07/25 岡崎研究所イスラエルと米国対イランは停戦しているが、対立・衝突は続き、ペルシャ湾岸のアラブ産油国はその間ずっと衝突の巻き添えになることを懸念しなければならない。イランは、紛争の当事者ではないアラブ産油国を攻撃した前科がある。
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2025/07/24 岡崎研究所ベトナムは「相互関税」が発動される前にトランプ政権との貿易取引を達成した最初の国となった。比較的無傷で切り抜けたと言える。中国とのデカップリングの結果としてサプライチェーンと輸入先がベトナムのような諸国にシフトする可能性もある。
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2025/07/23 岡崎研究所米国は、中国との戦争回避のために、軍事的抑止力を引き続き強化しなければならないが、完全な勝利のためには、非軍事的手段が必要だ。特に重要なのは経済・技術である。
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2025/07/22 岡崎研究所加盟国の拡大により影響力の増大が見込まれていたBRICSもむしろまとまりが無くなり逆に影響力が低下している。国際機関のガバナンス改革といった存在意義もほとんどない。今後、トランプ関税などによる反発でどれだけ結束を持たせるのかが注目となる。
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2025/07/21 岡崎研究所チベットのダライ・ラマ14世は「後継者は‘輪廻転生’制度で選ぶ」とのメッセージを発表した。これは、中国による強制と偽情報に抵抗する、「民主主義世界」の意志と能力を試す試金石となる。チベット問題は中国の内政問題ではなく国際問題である。
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2025/07/18 岡崎研究所NATO 諸国は防衛費をGDPの5%に引き上げるとしたが、米国の防衛予算は 3%未満である。トランプ大統領はGDPの5%をアジアの同盟国もすべきであると主張しており、日本は筋が通った協議をするべきである。
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2025/07/17 岡崎研究所米国によるイラン攻撃はトランプ大統領のエゴのための戦争であった。米国として、離れた地域への軍事介入を実際に行ったことで、中国の台湾での行動を慎重にさせる効果があったのではないかとの観測もあるが、果たしてそうだろうか。
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2025/07/16 岡崎研究所英国はF-35Aステルス戦闘爆撃機12機を購入し、航空核戦力を追加する旨を決定した。英国議会では米国への依存の高まりを懸念する声が出ており、インド太平洋地域の軍事プレゼンス縮小も見込まれている。
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2025/07/15 岡崎研究所トランプ大統領はイスラエルのイラン攻撃を止めたが、これは脆弱な停戦である。イスラエルもイランも停戦を受け入れた事情があり、今後の思惑も含まれる。いまだ中東の不安定化への懸念は残っている。
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2025/07/14 岡崎研究所ウォールストリート・ジャーナル紙は「トランプはNATOの闘いに勝利」との社説を掲げ、国防費をGDPの5%とする合意を評価する。ただ、ウクライナ支援への米国の協力の継続をはじめ、課題は山積している。
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2025/07/11 岡崎研究所トランプ大統領は事前に米議会や国連安保理の承認を得ずにイランの核施設を爆撃した。これは米国の憲法秩序を揺るがすのみならず、第 2 次世界大戦後の世界の法秩序を変えかねない重大な違法行為だ。
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2025/07/10 岡崎研究所NATOサミットにおける最大課題の一つは、トランプ政権による「防衛費5%」要求に如何に応えるかということであった。今回は今後10年間で達成すべき防衛費の定義を曖昧にすることによって乗り越えたが、実態として防衛力強化の必要性も出てきている。
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2025/07/09 岡崎研究所カナダで行われたG7サミットは、トランプの再登場により分断が明瞭となり将来に暗影を投じた。主催国のカナダの努力がなければ、もっと酷いことになっていたとみられる。この先少なくとも3年間は目的もなくさまようことになろう。
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2025/07/08 岡崎研究所2025年の経済成長率予測は「失速状態」と呼ばれる世界同時不況の危険ゾーンに入ろうとしている。ここにトランプ関税に加え、イラン・イスラエル戦争への参加という二重のショックにより世界的な景気後退に陥る可能性が高まっている。
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2025/07/07 岡崎研究所イランとイスラエルの戦闘において、イスラエルは成功し、イランは大失敗となったとみられる。米国は勝者に加担し、成功したとも言える。ただ、中長期的には異なったギャンブルを仕掛けており、みな失敗にもなり得る。
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2025/07/04 岡崎研究所IAEAは、北朝鮮がもう一つの濃縮施設を寧辺に建設中の可能性があるとする報告書を提出した。世界は北朝鮮の非核化を目指す国際交渉を再開しようとしているが、金正恩はテーブルに戻る意向を示していない。その態度には、少なくとも以下の3つの理由があ…
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2025/07/03 岡崎研究所個人的な恨みを理由に敵と見做す法律事務所に対し、トランプが矢継ぎ早に大統領令を発出して弾圧に着手したのに対し、戦うことを選択した事務所が4つ、政権との交渉を選択した事務所が 9 つだった。それぞれの命運は大きく分かれている。
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2025/07/02 岡崎研究所トランプ政権復帰を歓迎していた国の一つがインドであったが、彼らが得たのは数々の驚きだった。トランプ政権は、特にインドに対して厳しい対応を取っているわけではなく、それゆえに改善されるとも考えにくい。
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