Wedge OPINION
大きな曲がり角を迎えて制度疲労を抱えながら、方向性を見失ったままの日本。今こそ将来を見据えた、大局観のある真摯な議論が必要です。手練れの執筆陣による、タブーを恐れず時流におもねらない“OPINION”を、WEDGE独自の視点で展開します。
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「令和の腹切り問答」浅はか
2023/03/09 樫山幸夫「腹切り問答」を知っている人は少ないだろう。1937年1月、旧帝国議会の衆院本会議で、軍部の専横に対する政党人の最後の抵抗を象徴する事件であり、身命を賭しての演説だった。それにくらべると、最近の高市早苗氏と野党議員の攻防は、どうだろう。
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2023/02/22 小黒一正
昨年末に日銀が公表した長期金利の実質利上げは、国内外に大きな波紋を呼んだ。今後起こりうる金利上昇のリスクとベネフィットを冷静に見極め、変化に適応することが重要だ。
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2023/01/20 樫山幸夫
岸田首相の〝外遊冬の陣〟が終わった。一定の成果をあげたようだが、もどかしい印象もぬぐえない。期待されたウクライナ訪問が実現しなかったためだろう。キーウを訪問できないまま、5月の広島サミットに議長として臨むのだけは避けなければならない。
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2023/01/03 樫山幸夫
順風満帆だった岸田内閣は22年、安倍晋三元首相の殺害、統一教会の暗部が抉り出されたことで、支持率があれよあれよという間に低下、一気に窮地に追い込まれた。23年の永田町、起死回生をはかるため、首相が大物を担ぎ出すとの憶測もなされている。
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2022/12/22 樫山幸夫
「国防の本義」という見出しが躍っていた。 敵基地攻撃能力を含む安保関連3文書の閣議決定を報じた新聞記事だ。軍人臭がする一言半句をつけ込まれないか心配したくもなるが、岸田首相は、国民が共感しやすい「令和の国防の本義」を打ち出してほしい。
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2022/12/21 遠藤典子,佐々木経世
原発の運転延長だけでは、日本のエネルギー政策の課題を抜本的に解決することはできない。革新炉開発・新増設を同時に進め、産業競争力を維持することが、安定供給の要諦だ。
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2022/11/25 早川英男
約50年ぶりの円安水準を記録した日本だが、諸外国とはその要因や国内状況は異なる。まずは現状を冷静に分析した上で、環境の変化に応じた柔軟な金利政策へと転換すべきだ。
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2022/10/25 土居丈朗
コロナ支出で傷んだ国庫を顧みず、23年度予算要求は過去2番目の規模となった。〝赤字国債慣れ〟による国債残高の累増から脱するため、求められる財政運営の仕組みとは。
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2022/09/25 饗庭 伸
わが国の都市は常に多くの災害リスクにさらされている。事前予知で対応することの限界を理解し、社会全体でそのリスクに向き合わなければならない。
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2022/09/22 中島厚志
円相場の下落が止まらない。だが、〝嵐が過ぎ去るのを待つ〟だけでは状況は好転しない。厳しい現実を直視し、ピンチをチャンスへと変える経済戦略の大転換に向け舵を切るべきだ。
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2022/08/22 先﨑彰容
コロナ、戦争、安倍元首相への銃撃事件……。誰もが不安を感じざるを得ない今、私たちに必要なこととは何か──。日本思想史が専門の先﨑教授に聞いた。
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「子育て支援」や「女性活躍」を〝理念〟や〝主観〟だけで語るな
2022/07/23 奈良岡聰智日本の「男女平等」や「女性活躍」が名ばかりなことは数字が証明している。根底にある差別意識を直視し、解消に向け具体策を講ずる時だ。
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「子育て支援」や「女性活躍」を〝理念〟や〝主観〟だけで語るな
2022/07/22 山口慎太郎日本はいまだコロナ禍で減少した出生数の回復傾向がみられない。少子化対策の量と質を充実させ、費用対効果の高い政策に着手すべきだ。
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2022/07/20 山下一仁
ウクライナ戦争に端を発して〝食料危機〟が叫ばれるようになった。しかし、日本の本当の危機は日々、報じられていることではなく、国内農政の愚行にある。
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2022/06/28 飯島勝矢
コロナ自粛の長期化は、深刻化する、高齢者の筋力減弱(サルコペニア)に拍車をかけた。高齢者自身の幸福、地域活性、医療介護費抑制を目指すカギとなる概念が「フレイル予防」だ。
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2022/06/26 山添博史
ウクライナ破壊を諦めぬプーチンと、それを是認するロシア国民。戦争終結の糸口は見えない。ソ連崩壊から30年、なぜロシアはここまで自己を顧みることができなくなってしまったのか。
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2022/06/23 唐鎌大輔
円安が止まらない中でも、岸田政権は高い支持率を維持している。「世論」ではなく現実を直視し、次世代のために「正しい」決断をすべき時だ。
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2022/05/27 葛西龍樹
コロナ禍で地域医療の〝受け皿〟となる体制不足が露呈した。「プライマリ・ヘルス・ケア」を担う人材を早期に育成する仕組み構築が急務だ。
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2022/05/18 栗原 聡
われわれに大きな便益をもたらしたAIやデジタルの進化で「人間の均一化」が進む可能性がある。「即応」を求められる今こそ「熟考」し、人間主導でテクノロジーと共生する未来を構築すべきだ。
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