【限定公開】これだけ違う税と保険料 政治よ、本…

少子化対策の財源の具体案は先送りにされ、政府は国民の負担増を前面に出すことに躊躇している。〝政治の都合〟だけで財源を決めることは許されない。

アニマルウェルフェアをビジネス目線で見てみよう

農林水産省がアニマルウェルフェアへの管理指針を示した。守らない場合の罰則はなく、「国際基準に進む印象付け」だが、それでは、農水産物の輸出促進を図る中では心もとない。アニマルウェルフェアを売りにするぐらいの姿勢を見せてもらいたい。

単なる「失敗」ではない 理想を示し規範を作った…

第二次世界大戦を防げなかったことから、国際連盟は「失敗」と評されることも多い。だが国際連盟が示した国際機関の意義は、コロナ禍の今こそ顧みるべき重みを持つ。

そして誰もいなくなる 死屍累々の欧米の洋上風力…

脱炭素社会に向けた再エネの主役として欧米各国が洋上風力に力を入れていたのだが、早くもつまずいた。世界で何が起き、これからどうなるのだろうか。

【限定公開】詰め込み型暗記教育の転換期 国に求…

明治国家誕生以来続いてきた「詰め込み型暗記教育」の転換が叫ばれている。実現には、新たな教育技術が必要だが、教員には、学び直す余裕がない……。

国民が将来の変化を選んだエクアドル大統領選

エクアドル大統領選で、2年の国会議員の政治経験しかない35歳がベテラン女性政治家に勝利した。これは、治安の悪化と困難な経済状況に不満を募らせ、既存の政治家に失望している国民が、将来に変化をもたらす期待にあることを明確に示している。

日本がオリンピックとまちづくりに変革をもたらそう

2023年の10月半ばに「2030年札幌五輪招致を断念」とのニュースが出た。筆者は現時点で五輪招致のGO・NOGOのスタンスは無いが、札幌と日本の未来を再考する機会ではないかと感じ、少々交通整理をしてみたい。

国際関係の激変と欧州ユーラシア中国鉄道協力の行方

恩恵としての一帯一路とその限界（下）

去る10月18・19日に開催された第3回一帯一路サミットを取り巻く重要な変化として、これまで一帯一路に参加してきた諸外国が依拠してきた価値観や秩序・国益と、実際の一帯一路の展開との間に隙間が生じている問題に注目したい。

私たちの「声」を聴いて！ 学校現場はこんなに忙…

「過労死レベルの勤務時間」「定額働かせ放題」など、教員に関するネガティブな報道が相次いでいる。教員は一体何が忙しいのか？ 最前線で働く学校関係者の声に耳を傾ける。

経済界に迫られる対中国デリスキングへの選択

企業にとり現在の選択肢は、「中国プラスワン」か「中国事業の分離」の択一のようだが、企業が難しい選択に直面していることは容易に理解される。対中デリスキングは迅速にはいかないし、簡単でもないとされるが、その必要性自体は否定されていない。

「時勢」掴めなかった李克強 政治家としての実力…

マキャヴェッリは著書『君主論』のなかで、政治リーダーには「Virtu」（ヴィルトゥ、個人のもつ政治的技量）と「Fortuna」（フォルトゥナ、時勢や天意のめぐりあわせ）が重要であると説いた。死去した中国の李克強前首相にとってその二大要素は…

インドネシアの全方位外交とプライドに乗じる習近平

恩恵としての一帯一路とその限界（上）

インドネシアのジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道の開業が第3回一帯一路サミットに合わせて宣言された。先進国入りを目指すインドネシアは、中国の「一帯一路」の理念への親和性が高く、習近平国家主席も栄誉を与えて向かい入れている。

ツール・ド・九州はサイクルツーリズムの切り札と…

地域経済活性化策として、自転車大会の開催が注目されている。観光振興とサイクリングの相性は良いが、開催するだけでは果たせない。今年初めて開催された「ツール・ド・九州」を通して、自転車レースの経済効果という問題を考えたい。

離島住民の避難計画を「絵にかいた餅」にするな

松野博一官房長官が武力攻撃予測事態を想定した沖縄県の離島住民避難に関し、九州で受け入れるための初期的計画を2024年度中に策定すると表明した。住民避難を自治体に委ねてきた政府が重い腰を上げたと言えるが、課題は山積している。

ポーランドは政権交代へ 真の民主主義を果たせるか

ポーランドの議会選挙の結果、野党連合が政権に就く見通しとなった。ただ、現意見に同調する大統領らが民主主義と司法の独立を回復するための改革を妨害しかねず、民主主義の真のエストはこれからにある。

地域の経済やコミュニティを活性化させる「コミュ…

藤沢市で始まった「ハックツ！」とは？

藤沢市は北部に農地が広がり、小規模農家が多い。一方で、南部には住宅街が広がっているため、生産者と消費者が隣接しているのだ。しかし、実際のつながりはそれほどない。それだけではなく、パン工房、コーヒーの焙煎ショップ、味噌蔵まである。こうした地…

日本とノルウェーでシシャモ漁獲量に大差がある理由

卵を抱え、脂ものったお馴染みの干しシシャモ。原料の2大供給国は、ノルウェーとアイスランドで、漁獲可能量は約20万トンと、22年の漁獲量が200トンまで落ち込んだ北海道と３桁違いの数量です。どうしてこれだけ差が出てしまったのか。

ノーベル経済学賞受賞のゴールディン教授に学ぶこと

ノーベル経済学賞にハーバード大学のクラウディア・ゴールディン教授が受賞した。労働市場における女性の状況について研究し、男女の収入格差の要因は貪欲な仕事を求めるか否かによるとした。この「貪欲な仕事」を日本における問題として考えてみたい。

加速するヤングケアラー支援 理念だけでは語れな…

10月号掲載の（前編）では、一筋縄ではいかないヤングケアラー支援の現実を提示した。状況を打破するには福祉政策にとどまらない視点が不可欠だ。（後編）では解決の糸口を探る。

経済減速の中国に日本と米国は何を言うべきか

中国の経済減速は習近平国家主席の外交にも影響を及ぼし得るが、中国は譲歩しか無いと思う程追い詰められていない。日本や米国は誤解を避けるためのコミュニケーションの維持は大変に重要だが、問題は、そこで何を話すかだ。