著者紹介

トランプが台湾への武器供与を見送りか？移り気な…

中国との貿易協定や習近平との首脳会談の実現を望むトランプ大統領は台湾への武器供与の承認を見送ったとされる。米国の台湾政策の逆行を示す。台湾の地位の問題は長期的視点から戦略的に取り組むべき問題であり、日本も協議を緊密にすべきだ。

韓国人の35％は同盟国・アメリカを信頼していな…

核兵器生産を増強している金正恩はプーチン、習近平両氏と緊密な協力関係を築いている。韓国の長年の防衛パートナーである米国は信頼できなくなっている。李在明政権が核抑止にかかる戦略をどのように打ち立てるか。

イスラエルのカタール攻撃で中東産油国の“米国離…

イスラエルのカタール攻撃は、トランプ政権が地域の覇権国家を目指すイスラエルの好き勝手を抑えられないことを証明し、アラブ産油国の米国離れを加速させるであろう。中国やロシアの影響力を強め、この地域に原油輸入依存する日本にも影響がある。

「『ドナルド国王』をもてなす英国」と報じたFT…

今般のトランプの訪英は、英国の歴史において前例のない2度目の国賓招待であり、英国側の手厚い歓迎行事やもてなしは破格の扱いであった。スターマー政権は外交上の目的を実現する意図があっただろうが、その成果は何だったのか。

ロシアの軍事演習で米軍将校を「最前列の観覧席」…

ロシア最大の年次軍事演習で、最前列の席に座ったのは米軍将校だった。停滞する和平プロセスをめぐる米国との緊張緩和への意欲を示すもの。「米欧デカップリング」と「欧州の分断」という長年にわたるプーチンの戦略の一環として捉えることができる。

停戦の経路を粉砕したイスラエルの戦術的失敗…ア…

ガザ戦争の強制的終結を目指してカタールにいたハマス幹部を標的にイスラエルが行った攻撃は、戦術的失敗だった。仲介国に対する攻撃は、ガザ紛争の外交的解決の道を閉ざしてしまった愚挙と言える。

〈習近平はピストルを壁に掛けた〉ポスト米国を巡…

習近平は上海協力機構首脳会議で『グローバル・ガバナンス構想』を発表し、西側主導の国際機関に対抗する中国中心の枠組みを作ろうとしている。その姿勢は、９月の軍事パレードでも明らかで、その要因はトランプの自失によるところも大きい。

〈論点〉核不拡散に重要なことは外交的「対話」か…

米国による核施設攻撃はイランの核開発計画を挫折させたが、他方で北朝鮮をはじめ核拡散を企てる国々の核兵器開発への歩みを加速させた。どうすれば核開発を止めることができたのか。

中東情勢の転換点？サウジアラビア・パキスタンが…

イスラエルによるカタール攻撃の1週間後にサウジアラビアとパキスタンとの相互防衛協定が結ばれた。湾岸諸国は安全保障を基本的に米国に依存してきたが、イスラエル寄りの姿勢が防衛関係の多様化を促すとみられる。

中国の有識者内でも割れる中ロ結束利害への見解、…

政治問題への討議が厳しく管理・制限されている中国においても、ロシアとウクライナにおける戦争については、多様な意見が許容されている。これは、中露関係への見解が分かれていて、中国当局と揃える必要がないことを意味する。

インドを「死んだ経済」と切り捨てる気まぐれなト…

トランプは、インドを「死んだ経済」と切り捨て、インドの対米貿易黒字と国内市場の保護主義を理由に関税を課した。パキスタンとの関係を深めるなどインドを疎外する言動を続けるが、それを中国の思うつぼとなる。

ガザ侵攻へ批判を唱えたUAEの真意…懸念はイラ…

ガザ衝突に対し、主要西側諸国がパレスチナ独立国家の承認に動き出す中、イスラエルが西岸併合を打ち出した。これにUAEはアブラハム合意に対する越えてはならない一線であると批判している。大きな行動を起こしていなかったUAEの真意とは。

世界の新しい国際秩序が習近平によって設計される…

上海協力機構首脳会議と「抗日戦争勝利80周年記念式典」は中国の増大する国力と世界秩序再構築の野心を示したが、習近平の目くらましに過ぎない。他国の主権への尊重と人類の進歩へのコミットメントを語るが、プーチンや金正恩と連帯しているのである。

インドネシア型の民主主義が勝利した日、全政党の…

抗議行動ではインドネシアで初めてSNSが本格的な役割を果たした。昨年大統領に選出されたプラボウォによる間違った統治に対し、成熟した市民社会の圧力が実を結んだ。まさに、インドネシア型民主主義の勝利だ。

プーチンの目標は民主主義国家・ウクライナの死！…

トランプはウクライナ戦争の停戦を当面の目標としていたはずであるが、プーチンに誘導され和平への転換に胡麻化されたのかも知れない。もろもろの状況を勘案すれば、停戦の追求が現実的なオプションであるが、そこにも２つのハードルがある。

イランへの「IAEA査察」再開へ、核施設を見ら…

IAEAがイランのブシェールにある原発へ査察チームを派遣したのは、核開発に対する監視が再開するきっかけとなり得る。ただ、イラン側は、空爆を受けた3カ所の核開発施設への査察は避けたいところで、経済制裁の効果も未知数だ。

米国か、中国か？米国がグローバル・サウス迫る踏…

中国がグローバル・サウスに対し途上国の一員として振る舞ってきているが、その矛盾は時を追う毎に大きくなってきている。中国がアジアを自らの勢力圏とし、覇権国として行動することは避けたい。日本としてなすべきことは明瞭である。

「世界を相手に手当たり次第！」トランプ関税に違…

トランプ大統領の関税政策について、連邦控訴裁が大統領は国際緊急経済権限法（IEEPA）の下における権限を逸脱したと判断し、関税は違法との判決を一審に続き下した。問題は、最高裁がどういう判断を示すかであるが、楽観視できない理由が3つある。

ロシアはえせ戦勝国！「嘘も繰り返すと真実になる…

中国が第 2 次世界大戦での日本の敗北を記念した大規模軍事パレードで、プーチンと金正恩を主たる賓客として招いたが、これには強い違和感を持つ。歴史を捏造または歪曲する意図を感じるからである。

あいまいな米韓首脳会談…結局、何を議論したのか…

李在明とトランプの初めての首脳会談は、外交・安保・貿易について多くの人々が懸念していたような混乱や衝突もなく終わった。米国の一部にある李在明への不信感も、やや改善し無難に終わったことが最大の意義だろう。