-
NHKスペシャル「メルトダウン File.8 前後編」が掘り起こした新たな事実
2023/03/30 田部康喜「NHKスペシャル メルトダウン」は福島第1原子力発電所のメルトダウンの原因について、追及の手を緩めずにFile.8に至った。メルトダウンがいかにして起きたのか、それを防ぐ手立てはなかったのか、ジャーナリスト魂を長期にわたって燃やし続けて…
-
2023/03/19 田部康喜
東日本大震災が巨大地震と津波、そして福島第1原発のメルトダウンをもたらしてから12年の年月が流れた。全国放送が追悼と回顧、希望と悔恨を描くなかで、西日本のNHKの地方局が、「南海トラフ地震」に備えて、東日本大震災から学ぶ特別番組を放送した。
-
2023/02/22 田部康喜
NHKスペシャル・混迷の世紀シリーズ「“貿易立国”日本の苦闘~グローバリゼーションはどこへ~」は、米中「新冷戦」やロシアのウクライナ侵攻によってグローバリゼーションが揺らぐ中で、“貿易立国”日本のこれからの針路を探るドキュメンタリーである。
-
脚本・バカリズムが仕掛けるコメディ要素も
2023/02/05 田部康喜「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ、日曜よる10時30分)は、安藤サクラが、死んでは過去の自分と同じ父母のもとに生まれる輪廻(りんね)の物語である。主人公の近藤麻美(あーちん、安藤)は、生まれ変わっても過去の記憶が残っている。
-
井上真央・佐藤健コンビ〝新たな〟ドラマの結末は
2023/01/20 田部康喜「百万回言えばよかった」(TBS・金曜よる10時)は、井上真央と佐藤健による純愛のなかにサスペンスがひそむ、今期ドラマの傑作の予感がする。
-
2022/12/31 田部康喜
NHKスペシャル「エリザベス女王~光と影 元側近が語る外交秘話~」は、英国の元首に禁じられている政治的な言動、行動のギリギリのところで平和のために言葉を放った、女王の秘話を綴ったドキュメンタリーである。
-
NHKスペシャル「金正恩の北朝鮮~〝先鋭化〟の実態を追う~」
2022/12/16 田部康喜NHKスペシャル「金正恩の北朝鮮~〝先鋭化〟の実態を追う~」(12月11日)は、調査報道の正統派をいく力作である。新型コロナウイルスによるパンデミックとウクライナ戦争が、北朝鮮の〝先鋭化〟をより進めていることを明らかにする。
-
平野紫耀・黒島結菜コンビと脚本家・篠崎絵里子の新たな構成
2022/11/26 田部康喜「クロサギ」(TBS・金曜よる10時)は、2006年版のリブート(本筋は変わらないが物語性と配役の性格などに変化がある)である。単なるリメークではない。
-
川口春奈・目黒蓮・鈴鹿央士が紡ぐ美しくも哀しい愛の物語
2022/11/12 田部康喜「silent」は、俳優とそのセリフは美しいというドラマの王道をゆく最高傑作である。ヒロイン・川口春奈にとっては代表作となる。
-
「アトムの童(こ)」は父親の玩具工場を継いだ・岸井ゆきのの奮闘ぶりも魅せる
2022/10/30 田部康喜「アトムの童(こ)」(TBS・日曜劇場)は、自分たちがかつて開発したゲームのアイデアを横取りされて、業界の大手にのし上がった巨人に、山﨑賢人と松下洸平のコンビがリベンジを狙う青春大作ドラマである。
-
「新型コロナ病棟 いのちを見つめた900日」
2022/10/06 田部康喜NHKスペシャル「新型コロナ病棟 いのちを見つめた900日」は、聖マリアンナ病院の救命医療チームを2年半近くも密着したドキュメンタリーの最高傑作である。新型コロナがどのような形で歴史に残っていくにしても、幾度も繰り返し見られることだろう。
-
高村薫、中島岳志、ロバート・キャンベルが語る多様な言論空間
2022/09/21 田部康喜ETV特集「ロングインタビュー 銃撃事件と日本社会」は、安倍晋三元首相の暗殺事件後、メディアをまるで一色に覆ったような「旧統一教会と自民党」の問題とは、一定の距離をおいて、多様な言論空間を目指す優れたインタビュー番組だった。
-
2022/09/07 田部康喜
ETV特集「消滅集落の家族」は、東日本大震災をきっかけとして、秋田・白神山系の八峰町の住む人が1人もいない「消滅集落」へ移住した、木村友治さんが妻・郁代さんを得て、長男(6歳)と長女(2歳)と暮らす四季を追ったドキュメンタリーの傑作である。
-
どんな学校にも入学させるトラコが狙うのは?
2022/08/28 田部康喜連続テレビ小説「あまちゃん」において、のん(旧芸名・能年玲奈)とのコンビでヒットを飛ばした、橋本愛が、難関大学から有名私立小学校の入学まで成功させる高卒の天才家庭教師・根津寅子となって登場した。「家庭教師のトラコ」である。
-
指導者と市民はいったいなにを考えていたのか
2022/08/13 田部康喜NHKスペシャル選「新・ドキュメント太平洋戦争『1941 開戦』」は、日本の戦争を取り上げた、一連のドキュメンタリーのまとめを飾るにふさわしい。いかに日本の指導者が米英との戦争に突き進んでいったのか、どうして市民は開戦に高揚したかをAI技…
-
2022/07/21 田部康喜
参院選の候補者の応援演説をしていた、安倍晋三元首相が容疑者の手製の銃器によって、暗殺された。列島に投じた波紋はいまも広がっている。NHKによる事件の第1報の映像と報道は、今後長らく記録されることだろう。
-
平野啓一郎原作『空白を満たしなさい」
2022/07/10 田部康喜NHK総合・土曜ドラマ「空白を満たしなさい」は、平野啓一郎の同名小説の映像化である。死から蘇った「復生者」というありえない設定のなかで、進行するドラマはしだいに現実のようにみえてくる。高質のサスペンスである。
-
ふたりの沖縄出身青年のウルトラマン誕生物語
2022/06/26 田部康喜「ふたりのウルトラマン」(NHK総合)は、「シンウルトラマン」の秘密も解ける、秘話の数々に驚かされる、傑作ドキュメンタリードラマである。「ウルトラマン」の制作にかかわった人物のインタビューと、再現ドラマの組み合わせが絶妙の調和を保っている。
-
「カラーでよみがえる東京」はミニドキュメンタリーの詩である
2022/06/06 田部康喜「カラーでよみがえる東京」は、NHKが世界中から100年にわたる日本の映像を集めて、できるだけ過去の色彩をよみがえらせたミニドキュメンタリーである。夜明け前に観る「東京」は、夢のように美しく、一片の詩になっている。
-
「視聴率番外地」から「キー局の背中が見える」テレビ東京の底力
2022/05/26 田部康喜「経済探偵!マチノミクス」(テレビ東京・BSテレ東系列)は、かつては「視聴率番外地」と揶揄(やゆ)されたテレ東が、経済番組を基盤として「キー局の背中が見えた」といわれるまでになった、その底力をみせる新しい形の情報番組である。
|
|