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2022/11/04 山口亮子
家畜の細胞を培養して作り出される「培養肉」。その開発に各国がしのぎを削るなか、日本の開発現場はどんな強みを持ち、どんな課題にぶつかっているのか。「培養フォアグラ」を世界で初めて生産したスタートアップのインテグリカルチャーを取材した。
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2022/08/11 山口亮子
品種の育成者に知的財産権を認め、その権利を保護する改正種苗法が今年4月、ひっそりと完全施行された。一時〝農家を苦しめる改悪〟だとして反対運動が盛り上がっていたものだ。その喧騒が過ぎ去り、今起きていることとは。
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2022/04/03 山口亮子
肥料価格の上昇が止まりそうにない。穀物価格やコロナ禍による輸送費の値上がり、中国による環境保護政策の強化などの要素が絡み合うのに加え、ウクライナ侵略による経済制裁が拍車をかける。化学肥料を漫然と撒く過剰施肥を見直す時期に来ている。
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2022/02/15 山口亮子
これまで農林水産省は有機農業の推進にさほど力を入れてこなかった。それなのにいまや有機農業を2050年に農地面積の25%に拡大すると喧伝している。農水省が方針転換せざるを得なくなった理由の一つに、畜産の環境問題があると感じる。
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2021年回顧と2022年展望(農業)
2021/12/31 山口亮子2021年の農政を振り返って、何と言っても衝撃が大きかったのは、国が有機農業の拡大方針を打ち出したことだ。世界を見渡すと、環境負荷の低減がEUを中心に叫ばれている。が、そのEUですら、厳しい環境対策に農業者が不満を募らせていて、一枚岩では…
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2021/12/23 山口亮子
「富山県と同じくらいの面積の耕作放棄地」。メディアが取り上げる際の決まり文句だ。全国で農地の荒廃が進み大変だと言いたいようだが、実のところ耕作放棄地の問題には、国による自作自演の面もある。戦後一貫して農地の造成を続けてきたからだ。
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有機農業25%という打ち上げ花火の行く末は?
2021/11/09 山口亮子有機農業の農地を2050年に全体の約25%にすると国が掲げた「みどりの食料システム戦略」。実行に向けた法制化の準備や農水省の組織改編、来年度予算概算要求が進められているが、現状のわずか0.5%という規模から、一体どうやって有機農業を拡大さ…
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2021/09/16 山口亮子
2021年の農林水産物・食品の年間輸出額が初めて、1兆円を突破する見込みとなった。が、そもそもこの目標設定に意味はあるのか。輸出額の4割はアルコール飲料やソース調味料はじめ加工食品だ。目標の達成が農林水産業の振興に直結しない実態がある。
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2021/02/08 山口亮子
恵方巻の季節になると、食品ロスが話題になる。恵方巻の行先として、メディアでもたびたび取り上げられるのが食品リサイクルだ。堆肥化と、家畜のエサにする飼料化が多い。食品の飼料化や肥料化を義務付ける「食品リサイクル法」に基づき、国が推進していて…
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2020/10/25 山口亮子
3月中旬以降、技能実習生が来日できなくなった。夏から一部の入国が再開されたとはいえ、わずかにとどまり、農業現場は人手不足に悩んでいる。中核的な人材として外国人を迎え入れようとしていた農業法人2社の現状を紹介する。
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2020/10/24 山口亮子,友森敏雄
コロナ禍によって人手不足に拍車がかかる農業現場。異業種から人材を受け入れる動きも始まっている。もはや基幹的な存在とも言える外国人労働者の受け入れについて、抜本的に見直す必要がある。
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『まったく話せない高校生が半年で話せるようになり1年で議論できるようになる英語習得法』 著者インタビュー
2020/07/18 山口亮子私たちは中学、高校、大学でずっと英語を学び続ける。しかし、外国人と英語で議論できる人はどれくらいいるだろうか。さいたま市立浦和高校の英語教諭・浜野清澄さんは、インターアクト部の顧問として、15年にわたり英語ディベートを指導してきた。英語が…
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2020/06/28 山口亮子
6月24日、ある人物の仮釈放の情報で、中国の家電大手の株価が20%ほど跳ね上がった。黄光裕、51歳。国美(グオメイ)の創業者で、30代半ばだった2004~08年、中国人の長者番付で一二を争った。そんな絶頂のさなかの08年、インサイダー取引…
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2020/05/10 山口亮子
コロナウイルスへの不安から3月に起きたコメ買い占め。外食や給食向けといった業務用の需要が急減し、コメ相場が下がる中での合理性を欠く消費行動だった。その原因と、デメリット、コメ確保への不安の解消方法を紹介したい。
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トラクターの自動運転の先にあるもの(6)
2019/12/11 山口亮子北海道岩見沢市は、高精度の測位ができるRTK-GPS基地局を全国に先駆けて導入し、市内全域で農機が正確な位置を把握できる環境を整えた。150台以上の農機が自動操舵に対応している。次のステージとして、作業情報を統合しビッグデータ化する、5G…
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2019/12/01 山口亮子
中国EC最大手のアリババが提唱した「ニューリテール」と呼ばれる小売革命。大都市だけでなく地方都市まで席巻している。これに働き方の変化と若い世代の購買力の急伸が加わって、小売りの現場は劇的に変わってきた。中国での人材育成に携わってきたワンス…
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トラクターの自動運転の先にあるもの(5)
2019/11/28 山口亮子ドローンによるリモートセンシングでは、大規模経営体はもはや間に合わない。人工衛星を使った小麦の収穫順序の提案を帯広市のズコーシャが手掛ける。本州以南でも人工衛星導入が散見される。国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の運用会社であるJ…
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トラクターの自動運転の先にあるもの(4)
2019/11/21 山口亮子北海道・鹿追町の西上経営組合は、経営面積が300ヘクタールに達する。通常100ヘクタールを超えるとメガファームと呼ばれる。メガをはるかに凌駕する規模だ。そんな同社が3分の1の畑で取り入れるのが、ドローンを使った土壌診断結果を踏まえた可変施…
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トラクターの自動運転の先にあるもの(3)
2019/11/13 山口亮子キャベツの収穫、運搬の一連の流れをロボットでする実証が北海道鹿追町で行われた。労働力が減り続ける中でも産地として存続するための挑戦だ。キャベツ、白菜、カボチャといった重量野菜は、重労働のため、機械化できないと作付けが減る傾向にある。同町で…
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トラクターの自動運転の先にあるもの(2)
2019/11/01 山口亮子北海道鹿追町で地権者の境界を越えて農作業をする「トランスボーダーファーミング」が議論されている。同町ではここ20年で農家1戸当たりの農地が倍増し55ヘクタールに達している。今後もこの流れは変わらず、いずれ1戸100ヘクタールの時代が来るか…
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